ウェットミルとは、コーヒーの果実から果肉を取り除く作業です。
ウェットミルが完了したものを、パーチメントと呼びます。通常の果物の種の状態です(表面がちょっとヌルヌルする状態)。
ウェットミルの方法は、大きく分けて5種類あります。
コーヒー生産地の立地条件や気象条件などによって、最適なウェットミル方法を選ぶのもコーヒーの品質を高める重要な要素です。
・ナチュラル(非水洗式)
アンウォッシュトとも呼ばれる製法で、名前の通りコーヒーチェリーを水で洗わない製法です。
コーヒーチェリーを収穫したら、そのまま果肉のついた状態で天日乾燥をします。乾燥させたコーヒーチェリーを果肉ごとパーチメントまで脱穀し、生豆の状態にします。生豆の状態になったところから、手作業で不純物や未熟豆などの異物を取り除きます。この工程をしっかりと行わないと、不純物が多くコーヒーの香味に濁りや臭みが出やすくなります。また、天日乾燥をするための広い敷地と長期間に渡る乾燥期間を可能とする天候が必要です。
・ウォッシュト(水洗式)
大型の水槽に水を貯め、そこにコーヒーチェリーを浮かべます。未熟な豆やごみなどをこの状態で取り除きます。(石や枝などの不純物は、ココで沈殿させます)。
その後、パルパー(果肉除去機)にコーヒーチェリーを入れて、果肉を除去したあとで、表面のヌルヌル(ミューシレージ)を除去するために、10~40時間ほど発酵槽に入れ除去します。
パーチメントの表面を綺麗にしてから、水洗いをしたものを天日干しかドライヤーで乾燥させます。
・セミウォッシュト(半水洗式)
ウォッシュトとほぼ工程は同じですが、パルパーで果肉と共にヌルヌル(ミューシレージ)の除去まで完了させる方法です。発酵の工程が省けますので、その分品質の劣化が防げる点と、水の使用量が少なく済みますので、排水による汚染等が少なくなる点がメリットです。
・パルプドナチュラル
これもウォッシュトとほぼ同じですが、パルプドナチュラルはパルパーで果肉だけ落として、ヌルヌル(ミューシレージ)はそのままパーチメントに残した状態で乾燥の工程に入ります。ナチュラル製法に近い製法ですが、未熟豆の混入を防ぎ品質を安定させる事が出来ます。ナチュナル製法を採用していたブラジルの農園でよく使われる製法です。
・スマトラ式
スマトラマンデリン特有の製法で、脱穀されたパーチメントを1日程度天日乾燥させ、乾ききっていない状態でパーチメントを除去します。生豆はこの段階ではまだ生乾きの状態なので、更にここから乾燥の工程になります。スマトラ島でマンデリンを栽培している農家が採用している製法です。
乾燥の工程は、パーチメントの水分値が12%程度で仕上げられるのが望ましいとされ、生産地の気象条件などによって乾燥時間をコントロールして最適な水分値になるように調整されています。